従業者名簿・立入対応
接客従業者の年齢・国籍・在留資格を確認する手順
接客に立つ人の生年月日と国籍は、書類で確認する義務があります。確認そのものだけでなく、確認したことを記録として残し、保存する運用まで含めて手順にします。
客に接する前に書類で確認する
確認は、客に接する業務へ就かせる前に行います。体験入店で1日だけ席に付いてもらう場合も、客に接する以上は同じ扱いです。「本入店が決まってから」という順番だと、確認前に接客させたことになります。
本人の口頭説明ではなく、内閣府令で定める書類により確認します。日本語が流暢である、日本の住所である、といった理由で省略できるものではなく、対象は接客従業者全員です。
- 体入の受け入れ前に確認する担当者を決める
- 生年月日と国籍を公的な書類で確認する
- 確認が済むまで席に付けない運用にする
- 確認できない場合の対応を決めておく
在留カードは表面と裏面の両方を見る
表面では、在留資格の種類、在留期間の満了日、就労制限の有無の欄を確認します。就労制限のない在留資格であればこの欄で判別できます。
裏面には資格外活動許可欄があります。表面が就労不可でも、許可の内容によって扱いが変わるため、許可の有無だけでなくその内容まで読みます。表面だけを写して裏面を見ていないのが、実務で最も多い抜けです。写しは両面そろえて残します。
- 表面:在留資格・在留期間の満了日・就労制限の有無
- 裏面:資格外活動許可の有無とその内容
- 写しは両面をそろえる
- 判断に迷う場合は出入国在留管理局や専門家へ確認する
確認記録を名簿とセットで保存する
名簿の欄を埋めるだけでは足りません。確認した事項と確認をした年月日を記載し、確認に用いた書類の写しを名簿に添付して保存します。電磁的な名簿の場合も、写しやスキャン画像を本人の記録と照合できる形で保存します。
記録は、その従業者が退職した日から起算して3年を経過する日まで保存します。退職と同時に処分すると保存義務を満たせません。在籍者と退職者でファイルを分けるのは構いませんが、処分は3年後です。
法令が求めているのは確認事項と確認年月日ですが、実務では確認した担当者名まで残すと、担当が代わった後に「これは誰がやった確認か」で止まらずに済みます。
- 確認した事項と確認年月日を記載する
- 確認に用いた書類の写しを本人の記録と結び付ける
- 退職日から3年間保存する
- 確認した担当者名も残す
在留期限を一覧で管理し、期限前に再確認する
採用時に取った写しは、その時点のものでしかありません。在留期間には満了日があり、更新されれば新しい期限に変わります。事故が起きやすいのは採用時の確認漏れより、期限切れに気づかないまま勤務を続けさせることです。
全員分の名簿を毎月めくる運用は続きません。期限のある人だけを満了日の近い順に並べた一覧を持ち、声をかける区切りを決めておきます。更新後は新しいカードで再確認し、写しを差し替えます。
更新の申請中で結果が出ていない場合の扱いは、在留資格や申請の状況によって変わります。本人から状況を聞き取り、そのやり取りも記録に残したうえで、判断に迷う場合は出入国在留管理局や専門家へ確認します。
- 期限のある人だけを別の一覧にする
- 満了日の順に並べる
- 声をかける残り日数の区切りを決める
- 更新後に写しを差し替えて確認年月日を更新する
確認チェックリスト
- 客に接する前に確認する運用になっている
- 確認を書類で行っている
- 在留カードの表面と裏面を確認している
- 写しを両面そろえて保存している
- 確認年月日と書類の写しを名簿とセットで保存している
- 退職者の記録を3年間保存している
- 在留期限のある人を一覧で管理している
参考資料
関連記事
この業務を、別の角度から知る
名簿・立入対応
従業者名簿の記載項目と確認書類。不備になりやすい箇所まで整理
風俗営業の従業者名簿に必要な記載事項、接客従業者の確認記録、退職者を含む保存と更新の注意点を解説します。個別要件は管轄警察署等へ確認してください。名簿・立入対応
風営法の立入検査で確認される書類と当日の流れ
風営法の立入検査で確認対象になりうる従業者名簿、確認書類、許可・届出関係、料金表示と、当日慌てないための保管・対応手順を解説します。名簿・立入対応
ガールズバー・コンカフェに従業者名簿は必要?届出営業でも義務になる理由
従業者名簿は風俗営業の許可店だけでなく、深夜酒類提供飲食店営業の届出で営業するガールズバーやコンカフェにも必要です。対象になる従業者の範囲、確認書類、立入・検挙の実態を解説します。名簿・立入対応
